お金の悩み

特定調停体験談。自力で債務整理した経験者の感想と、その後の生活

特定調停体験談まとめ

借金を減額したり、ゼロにすることで人生を再スタートさせたい。

そんな方々が選ぶのが「債務整理」という手続きです。

中でも特定調停という手続きは、弁護士や司法書士を通すことなく、自分の力で債権者と交渉、借金の減額を行うものです。

大きな減額さえ臨めませんが、費用を安く済ませることができたり、車や住宅などの財産を残すことが可能です。

今回は10年前に特定調停を行ったことがあるWさんにお話を伺うことができました。

Wさんが特定調停を行うに至った理由や、特定調停メリット・デメリット…。

さらにその後の生活などについて、インタビューを通して見えてきたものをご紹介していこうと思います。

※なお、本記事内容はインタビューに基づいたものとなります。

現在の法令や手続きとは異なる部分のある場合があります。

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このページでわかること

特定調停を行ったWさんは、総額にして約400万円の借金がありました。

一時期は自己破産、自殺までもを考えたそうです。

しかし、新聞広告から特定調停という債務整理方法を知り、自分の力で債務整理を行うことを決意します。

特定調停には費用が少額で済むという大きなメリットがあります。

一方で、返済が一度でも遅れてしまうと債権者から残債の一括返済を求められるなどといったデメリットも存在します。

また交渉時にもあらゆる制約がありますが、Wさんは調停委員の方と入念な打ち合わせを行ったうえで、見事に借金額を減額することに成功しました。

「借金問題は必ず解決する」とWさんは語ります。

詳細は本文を参考にしてください。

特定調停経験者への独占インタビュー

今回特定調停の体験談インタビューに快く答えて頂いたのはハンドルネームWさん。(仮名・40歳)

殆どの方がハードルの低い任意整理や、借金がゼロになる自己破産を選ぶなか、なぜ特定調停という難しい手続きを選んだのか、また借金の返済はどうなったのかなど、詳しく伺っていきます。

借金の理由とその総額|特定調停を選んだ理由

特定調停をされたのは、今からどれくらい前のことでしょうか?
今から約10年前です。当時は製造業の会社に勤めており、年収は200万ほどだったかと思います。
ご家族はいらっしゃいますか?
いまも独身で、両親と同居しています。
それでは、借金の総額と借り入れ先の金融機関を教えてください。
総額は約400万円です。借り入れ先としてはクレジット会社はクオーク、あと国内信販。消費者金融ではプロミス、三洋信販、日立信販、アコム、ディック、アイフル、レイク、エリート。合計すると10社にものぼりますね。

10年前の借金。グレーゾーン金利の恐ろしさと、特定調停を選んだ理由

今から10年前ということで、当時は今よりも金利が高かったのではと思います。借金をされた理由はなんだったのでしょうか?
勤務先が倒産してしまいまして、仕方なくアルバイトをしていました。それでも生活費が足りず、消費者金融やクレジットカードのキャッシングを利用してお金を借り始めたことがはじまりです。当時はまだグレーゾーン金利の時代でしたし、今よりももっと高金利でしたので、経済的な負担はとても耐えきれるものではありませんでした。
なるほど。では、数ある債務整理の中でも特定調停を選んだ理由はなんでしたか?
特定調停を選んだのは、やっぱり費用が少額で済むことが1番の理由でした。また調停委員の方がサポートしてくれることや業者との交渉までに期間がかなり空き、その間に調停委員との打ち合わせが進むということもあって、自分で特定調停をすることを選びました。

特定調停のきっかけとサポート体制

債務整理を行う前、借金の取り立てなどはありましたか?
正直借金額が膨らみすぎていて自転車操業の状態でした。ただ毎月の返済は期日までに済ませていましたので、自宅や職場まで取り立てに来たり、督促の電話や郵便物が届くようなことはありませんでしたね。
きちんと借金を返済されていたんですね。そのような中で、債務整理をしようと決意したきっかけはどのようなものでしたか?
当時は「このままでは自力の返済は無理だ」と思っていましたので、法的に解決することを選び、最初は自己破産を検討しました。しかし、新聞広告で債務整理により借金を減額できる方法があると知り、その中でも費用が少額で済む特定調停を行うことにしました。取引期間の長い借り入れ先もありましたし、確実に借金が減額できると考えたからです。

特定調停をする、と言った時の周囲の反応は?

なるほど。特定調停をするうえで、ご家族や周囲の方の反応はいかがでしたか?
家族には特定調停は費用があまりかからないし、調停委員のサポートもあるから自分の力で解決したい、と伝えました。両親もそれで納得してくれましたし、全額返済できるまでサポートすると言ってくれましたので、とても心強かったですね。
ご家族の協力ありきの手続きだったんですね。ところで、最初は自己破産を検討していたとのことですが、法律事務所に依頼することは考えなかったのでしょうか?
自分でできる、と判断したので考えませんでした。ただ特定調停はかなり煩雑な手続きを取る必要があるので、借金状況によってはきちんと然るべき専門家へ相談したほうがよいと思います。

特定調停の手続きで困難だったのは、金融業者との交渉

では、特定調停をするにあたり、かかった費用などを教えてください。
印紙代:1社あたり300円で、10社で3000円書類郵送のための切手代:1社あたり80円、10社で800円合計3800円です。これらは自分で準備し、裁判所へ申し立てる際に提出しました。
調停の申し立てから、実際に債務が減額されるまでどのくらいかかりましたか?
申し立てから1か月後に調停委員と打ち合わせ。それからさらに1か月後に調停を行って和解しましたので、合計で2か月かかりました。

特定調停を行う上で特に苦労したこと…働いている人にはキツイ手続き

かなり短いスパン、費用も少額で済まされていますが、苦労したことなどはありましたか?
そうですね、例えばその2か月の間に3回も裁判所へ行かなければいけませんでした。申し立てる時、調停委員との打ち合わせの時、調停当日の3回ですね。平日の昼間に裁判所まで出向く必要がありますから、日中働かれている会社勤めの方には都合の付けづらい手続きだと思います。
確かにそれだと昼間仕事をしている方は難しいですよね。
あとは調停当日、業者との交渉が一番大変でした。朝の9時から30分おきに業者と交渉、午前は6社、午後は4社との交渉でした。

特定調停はかなりハード。交渉が次回に持ち越しになってしまう場合も

かなりハードなスケジュールですが、ご自身で交渉されたのですか?
いいえ、調停員が私の代わりに交渉してくれました。ただ、1つの業者につき交渉時間は30分と決められていて、時間内に交渉が終わらないと次回に持ち越しになってしまうんです。
持ち越しになってしまうと、また裁判所に出向く必要があるわけですよね。
そうなんです。さらに当日になって業者が出席してこないこともあって…。そんな場合は調停委員が業者に電話をかけて交渉するのですが、時間稼ぎのためかわざと電話を切られたりすることもありました。

特定調停の成功|その後の返済方法

では特定調停によって、借金がどうなったのか教えてください。
調停前の借金約400万円が、約300万円にまで減りました。クレジット会社2社の借金150万円が110万円となり、消費者金融からの借金250万円が190万円にまで減額することができました。
約100万円もの減額ですね!「絶対に減るという確信があった」とはいえ、不安があったのではないですか?
確かに不安はありましたが、調停委員のサポートもありましたのでスムーズに交渉が進みました。消費者金融からの借金では8社から借りていたのですが、そのうち1社は交渉で完済できてしまえたことも驚きでした。
それはすごいですね…!調停後、残りの債務はどのように返済されましたか?
約8万円ずつ、36回の分割払いで支払いました。返済はそれぞれの業者に自分で振り込みを行いました。

その後の生活|不便だったこと、よかったこと

特定調停成立後、生活していくうえで不便だったことはありますか?
特に不便と感じるようなことはありませんでした。クレジットカードやローンが組めないことは確かに不便です。ですが、私の場合は節約を徹底していましたので、あまり利用する頻度も高くありませんでした。不安だったとするなら、全額返済まで延滞してはいけないことでしょうか。
特定調停では少しでも延滞があるといけない、ということですか?
はい。特定調停で業者と決めた毎月の返済額を延滞してしまうと、残債を一括で返済するよう求められたり、逆に訴訟を起こされることもあるんです。成立時に調停証書が作成され、債権者はそれをもとに強制執行を行うこともできますので、全額返済するまではとても不安でしたね

特定調停をしてよかったこと。「自殺を考えていたけど、思いとどまることができた」

なるほど…。では、逆に債務整理をしてよかった、と思う点はなんですか?
お話したとおり、当初は自己破産を考えていました。借金がゼロになるし、1番手っ取り早い方法だと感じていましたが、借りたものは返せるものであれば返したい、という思いもありました。特定調停であればなんとか返済することができるとわかり、結果として3年で全額を返済することができました。費用が安かったこともあり、自分にとってはベストな方法だったと思っています。
それでは最後に、いま特定調停を検討している方へのアドバイスをお願いいたします。
私には総額400万円にもなる借金がありました。正直当時は自殺することしか考えていませんでしたが、一人っ子だったこともあり、同居している両親のことを考えても、自殺することはできませんでした。 いま借金に困っている人にアドバイスするとすれば、借金問題は必ず解決する、ということです。特定調停の費用は少額で済みますし、調停委員がサポートしてくれます。入念な打ち合わせもあり、交渉の場における不安要素はほとんどないと言っていいと思います。その人の状況によって最適な債務整理方法は違うと思いますが、特定調停という手段もあるんだ、ということを覚えておいてほしいと思います。
ご協力ありがとうございました!

まとめ:特定調停のメリットとデメリット。不安なときは相談しましょう

インタビューを通して、特定調停のメリットとデメリットが浮かび上がってきましたね。

まずメリットとしては費用が少額で済むこと。

調停委員との入念な打ち合わせがあり、交渉においては特に不安を感じるようなことはなかったそうです。

デメリットとしては、やはり短期間の間に何度も裁判所へ通う必要があることです。

昼間に通わなければなりませんし、調停当日もかなりハードなスケジュール。

会社勤めをされている方には難しいと言えます。

また交渉がうまくいかないと次回に持ち越されたり、全額返済までは不安が残ったり…。

何かと知識をつけておかなければいけない方法のようです。

これらが債務整理の中でも特定調停を選ぶ方が少ない大きな原因です。

債務整理についてどうしても不安であったり、借金についてよくわからないことが多い場合や、精神的な余裕がない場合には、弁護士や司法書士などの法律の専門家へ相談するようにしましょう。

また特定調停を検討している場合には、デメリット部分をしっかり把握したうえで、将来的に返済が続けられるかどうか判断し、臨むようにしてください。